「寡婦」と「特別の寡婦」の違いと「寡婦控除」~年末調整や確定申告


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年末調整

年末調整や確定申告の際に母子家庭に特に関係がある寡婦・特別の寡婦、寡婦控除について説明します。

(2019年2月15日加筆)

「税金」「所得」に関係しますのでシングルマザー、シングルファザー必読です!

「税額」や「所得」は児童扶養手当のもらえる金額やいろんな資格確認にも関係してきますので記入漏れの無いようにしてくださいね!

 

会社勤めで給与をもらっている人は、11月頃に会社から年末調整のために

  • 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」
  • 「給与所得者の保険料控除申告書」
  • 「配偶者控除等申告書」
      (2018年年末調整より新設)
    が渡されます。

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」には母子家庭のために寡婦特別の寡婦の記入欄があります。

控除・控除額とは何か?についてはこちらをどうぞ

それでは『寡婦控除』と、『寡婦』『特別の寡婦』について説明します。

注)既婚・結婚・再婚とは婚姻(入籍)をしたことをいいます。

 

わかりやすく簡単にざっくりと説明すると

寡婦控除とは、既婚の母子家庭の母が寡婦に当たる場合に受けられる所得控除のことです。
「控除」は税金の対象にならない金額を収入から引くことなのです。

控除を受けることで所得が減り、「所得税」「住民税」などの税額が少なくなります。

簡単に表すと、
・収入-控除=所得(額)
・所得額×税率=税金の額
なので、控除の金額が多いほど所得(額)が少なくなるので、税金が少なくなります。

税法上の寡婦とは

一般的に寡婦とは婚姻後に「夫が亡くなったり」「夫と離婚」して、その後再婚をしなかった妻です。

税法上の寡婦は納税者本人(妻)が、原則としてその年の12月31日の現況で、次のどれかに当てはまる人です。

パターンA
結婚後に
 1.離婚して、再婚していない人
 2.死別して、再婚していない人
 3.夫の生死が不明な人

1~3の中のどれかに当てはまり、「自分の収入で養っている親族」や「生計が一緒の子」がいる人
※子の場合は年間所得が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。

     又は

パターンB
結婚後に
 1.死別して再婚をしていない人
 2.夫の生死が不明な人

1,2のどちらかで、年収が500万円以下の場合(扶養親族がいなくてもOK)

つまり、パターンAかパターンBのどちらかにあてはまれば寡婦となります。

 

※「夫と死別」「夫が生死不明」の場合と「夫と離婚」では、子が扶養から外れた場合の扱いが違います。

○「夫と死別後」又は「夫が生死不明」
 ・・子が扶養から外れた⇒寡婦のまま
           (パターンB)
○「夫と離婚」
 ・・子が扶養から外れた
        ⇒寡婦ではなくなる

なので、離婚後再婚していないが、子供が成人して就職して扶養から外れたなど(扶養親族がいない人)は寡婦に当てはまりません。

 

「夫」とは、民法上の婚姻関係のことです。
婚姻届を出しているか、ということです。
既婚(婚姻届提出済)のシングルマザーが対象となり、未婚(未届け)のシングルマザーは寡婦ではありません。

未婚のシングルマザーは、寡婦控除を受けられないことになり、子供の父と婚姻届を出していたシングルマザーに比べて、税金が高くなります。

 

特別の寡婦とは

寡婦のなかでも下の1~3全てに当てはまる人が特別の寡婦になります。

結婚後

  1. 離婚か死別して再婚をしていない人、又は夫の生死が不明な人で、
  2. 自分の収入で養っている子(=扶養親族である子)がいて、
  3. さらに年収が500万円以下、

の場合です。

なので、扶養する子供がいる寡婦で、年収500満円以下であれば特別の寡婦になります。

既婚歴ありの未婚のシングルマザーは?

既婚歴があれば未婚の母でも「寡婦」「特別の寡婦」の控除が適用されます。

つまり、Aさんと結婚(入籍)して離婚、その後Bさんとの間に子供が出来たが入籍せずに未婚シングルマザーになった場合、寡婦・特別の寡婦となるんです。

一度入籍・離婚しているからなんだそうです。
法律って不思議です。

 

寡夫とは

寡夫とは、納税者本人(シングルファザー)が、原則としてその年の12月31日時点で、次のすべての要件に当てはまる人のことです。

控除できる金額は27万円です。

「妻」とは民法上の婚姻関係のことです。

  • 合計所得金額が500万円以下であること。
  • 妻と死別し、もしくは離婚後婚姻をしていないこと、又は妻の生死が明らかでない一定の人であること。
  • 生計を一にする子がいること。
    この場合の子は、総所得金額等が38万円以下で、ほかの人の控除対象配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。

 

寡婦控除と税金の関係について、以下に詳しく説明します。
 ↓ ↓ ↓

寡婦控除と税金の関係

確定申告

寡婦控除とは、既婚の母子家庭の母が寡婦に当たる場合に受けられる所得控除のことです

つまり、役所に婚姻届を提出していた妻が離婚や死別などでシングルマザーになり、所得税法上の寡婦の条件(上のパターンA又はB)に当てはまる場合に、「収入から差しい引いて税金の対象にしなくて良い額(=所得控除)」のことです。

寡婦・特別の寡婦の所得税

寡婦は27万円の控除があり、
さらに特別の寡婦の場合は8万円プラスされ計35万円の控除が受けられます。

簡単に表すと、

○寡婦:
 収入-27万-その他の控除=課税所得金額
○特別の寡婦:
 収入-(27万円+8万円)-その他の控除=課税所得金額

課税所得金額に税率を掛けて所得税を計算します。

ただし、総所得額が500万円を超える場合には「特別の寡婦」控除は無いので「寡婦控除の27万円」となります。

課税所得金額にに税率を掛けて所得金額を計算します、
つまり控除を受けることによって、課税所得金額が減り、「所得税」税額が少なくなります。

寡婦・特別の寡婦の住民税

寡婦は26万円の控除があり、
特別の寡婦には30万円の控除があります。

簡単に表すと、

○寡婦:
 収入-26万-その他の控除=課税所得金額

○特別の寡婦:
 収入-30万-その他の控除=課税所得金額

課税所得金額に税率を掛けて所得金額を計算します、
つまり控除を受けることによって、課税所得金額が減り、「住民税」税額が少なくなります。

 

控除をしないとどうなる?

自分が『寡婦』なのか、『特別の寡婦』なのか、【年末調整】の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」や【確定申告】できちんと記載しないと課税所得金額(=税金の対象になる金額)に影響が出て、所得税・住民税に影響します。

所得額は児童扶養手当など所得制限のある手当や給付金を申請する際の確認事項に入っています。

例えば、児童扶養手当は所得に応じて手当月額が決まります。
所得が少ないほど手当額が多くなります。

住民税(都道府県民税/市区町村民税)の額によって、母子家庭の受けられる補助金や支援金にも影響のある『控除』です。

忘れずに申請して下さい。

もし、【年末調整】の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」で寡婦・特別の寡婦の申告を忘れても大丈夫!
【確定申告】で追加申告すれば良いのです。

 

※参考記事
『給与所得』と『給与収入』の違いと『年収』と『手取り』

未婚のシングルマザーの『みなし寡婦控除』~未婚の母必見!



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